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犯人の独白はどこか滑稽
2009年 01月 12日 (月) 02:31 | 編集
レベル7 (宮部みゆきEarly Collection)
レベル7 (宮部みゆきEarly Collection)

ぐいぐい引き込まれて、あっという間に読んでしまった・・・・・・とても良かった。宮部みゆきさんは模倣犯や、ブレイブ・ストーリーで名前は知っていたけれど、実はその著書を一冊も読んだことがない。読んだことはないけれど、映画になっているので、なんとなく知っているような気になってしまう、そんな種類の作家でした。私の中では。

たまたまこの本を手に取り、タイトルからなんだか面白そうと思って著者をみたらこの人だった、というわけで期待も何もなかった未知の人だったのですが、面白い。本の厚さも中々でちょっと読むのに時間がかかってしまいました。

表側では2つの事象が進行し、その裏で(これは最後まで読者に知らされず・・・・・・もっともところどころでそれを匂わせてはいます)もう一つの事象が進行している、という中身になっています。
メインは表側の一つと裏の一つなのでしょうが、それを補足・強化し、深みを与えているのがもう一つの表側のストーリーかな。読んでいる時はそんな難しいことを考えないので、後になってそう思えてきたって程度の話なのですが。

ところでこういった推理のようなモノでは、最後の種明かし役は2通りあるのかな、と思っています。一つはホームズみたいな探偵役のような人が、調べ上げたことを驚くべき推理力で解き明かして述べてしまうもの。もう一つはクライマックスで犯人が自ら全部喋ってしまうもの。このレベル7はどちらかというと後者。なので、最後には本当の犯人が全てを洗いざらい喋ってしまいます。
私は前から思っていたのですが、この「真犯人がその犯行を認めて全て語ってしまう」というのにはちょっとした違和感があります。本当にそうなのだろうか?という違和感ではなく、現実の犯人でも最後にはみんな話してしまうのだろうか、と。それがないと物語として半分だし、そもそも読者は溜飲が下らないので、書かないわけにはいかないのでしょうが、なんだか滑稽だな、と思ってしまうのです。

もしかして私がおかしいだけなのかな。

宮部さんのほかの作品も読んでみたいと思えてきたので、遅いほうですが、他にもなにか読んでみよう。
ところでこの本を読んだときの本当の感想は、こんなものでした。


日本の学歴社会、特に学校という組織において、詰め込み式の学習法が長い間良いとされてきて、近年ではそれがよくないと「創造的な」授業へと移行しかけたが、これもあまり具合の良いものではなかったらしく、思うようにいっていないようだ。
私個人の考えでは、そもそも詰め込み式の学習法が悪かったわけではなく、単に「学歴社会」が良くなかっただけだと思っている。上手くいえないけれど、学歴社会は、点を取ってそれでおしまい的な要素をより強めてしまい、本来、詰め込み式学習の先にある、スポーツなら日々の練習や反復の後にある、大会での記録、新しいスタイルの確立にあたる、発見や想像といったものへの飛躍ができなかった、と私は思っている。詰め込みは悪くなかった。でも、ちょうど飛行機の滑走路を作って、さあ、いざ助走を離陸というときに、いやまて、その飛行機には華やかさが足りないとか、他のまだ待機中の飛行機からよく分からないクレームがきて、結局飛び立てないまま、滑走路を右往左往するような状態になってしまっているのだ。

そう考えると学歴社会も実は悪くなかったのかもしれない。根底にあるのは個人の思いを超えた「妬み」にあるのかもしれない。
(考えてみたら学歴社会でなかったら大学の、学問の重要性が失われてしまうからそれはそれで困る)

基礎は基礎。これは外しようもない。だけどそれを活用しようとすると途端に道がなくなってしまうのが問題なのかも。今どのくらいの中学や、高校が、進路指導で上の方に上がる理由として、夢を叶えるためを掲げているのだろうか。大学なんか「いい会社に入るため」以外の何物でもないとしたら、それは少し悲しい状況だと思う。夢も何もない生徒に「夢をもて」というのも難しいから、とりあえずいっとけみたいなのはあるかもしれない。
自由にさせているというのは上辺だけで、本当はちっとも自由じゃない(学校や塾はやりたいことをやるためじゃなく、かといって行かないとやりたいことすら出来ない状態なのだから)。

とそんなことをこの本を読んでいて思ってしまった。あんまり関係ないんだけどね。


先輩のところで随分前にエントリーにあった、スキャネットシート。いろいろ出来て凄い!ScanSnapなら持っているよ!(一度も触っていないどころか箱からすら出していないけど)
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この記事へのコメント
ミステリーファンの中では
高村薫が「女王」
宮部みゆきが「姫」

……っていう渾名らしいです。

宮部さん作品は、わたしも時代もののホラー短編集しか読んでなくて、まだ全然未開拓。
「あやし」を図書館で借りて読んで、えらい読みやすいなーと思ったので、「本所深川ふしぎ草紙」というのを買いました。
図書館や書店でズラリと並んだ背表紙を見るたびに、「このひとは一体何がメインなんだろう」と首をかしげたり。最近は器用な方が多いっすね。

ご本人は故・松本清張氏のファンみたいです。

投票ありがとうでした(>▽<)
今は第二テーマやってまーす。
2009/ 01/ 13 (火) 08: 10: 45 | URL | maya # gQraGX56[ 編集 ]
凄い二人
女王様にお姫様ですか。
どんな人たちなのか、とにかく凄いんでしょう!
高村薫さんは全く知りませんでした、と言っても私には知らない人が五万といるので珍しくもないですが、知りませんでした・・・・・・

宮部さんは「大極宮」と言うサイトがあることを知って覗いてみたのですが、京極さんですか。こちらも今読んでみたいなと思っている人です。友人宅にあるのを借りてこようかしら。
http://www.osawa-office.co.jp/index.shtml
時代物から、推理、ゲーム(次はICOを読みたいと思ってます)まで本当に広い。しかも厚い。京極さんには負けるけど、どこからこの分量が沸いてくるのやら。

案外ジャンルなんてものは本人にはあんまり関係ないのかも。

宮部さんは読みやすい・・・・・・そう読みやすい。ミステリーなのに難解なこと考えなくて良くて、でもちゃんとミステリーしてるんだよね。


指とまは二番目に「神様いわく『四季』は大いに気に入った」を推していたので残念。これは構成の面白さとか、色々発展の可能性があるので、もっと練ったら、ずっとすばらしい作品になると思いました。「最後のプレゼント」はストーリー的に完成しているし、「Beautiful Snow」は色々と完成しているけど、神様~は伸びしろではダントツと思ってます。「四季」全てを取り込んだ貪欲さと言うか大胆さもいい。失敗すると日の丸写真のようになってしまうのに、胆力のある人だ。と感じました。
2009/ 01/ 14 (水) 00: 56: 25 | URL | MK # EGTCt1XI[ 編集 ]
感想thx
最近は村山由佳作品を読んでらっしゃるようで。いまだ一冊も手を出していないのですが、ここきて「星々の舟」に興味が湧きました。
しかし今は鷺沢萠に興味津々なので、一通りサギサワ作品を読み終わってからにします。こちらもまた、後日読書感想文などを書いてみますわ。

「神様~」の作者さんは、前回の最優秀賞とった方ですから……でも今回は仕上げる時間が足りなかったようです。出版に向けて原稿を書いてらっしゃるので! お忙しい中、よくあれだけのものを寄稿してくださったなぁ、と感心しきりです。明日から最後の第3テーマ『歴史上の人物』投票。わたし的に本命の作品がありまーす。

2009/ 01/ 19 (月) 10: 55: 28 | URL | maya # gQraGX56[ 編集 ]
間に合わなかったorz
鷺沢萠は一冊だけ読んだことがあるよ!
最初は「もえ」だと思っていたら、「めぐむ」と読むのだと知って、そういえば表紙に読み仮名書いてある、と思ったのが印象に残ってます。
5年前、私は何をしていたのだっけ・・・・・・?

「ひとりで」に投票しようと思ったら、投票の欄がない・・・・・・0時を回ってました。
そういうこともある。それにこの作品ならしっかりと選ばれているだろう。
でも時間を過ぎてしまったのは悔しいものです。


2009/ 01/ 20 (火) 00: 38: 49 | URL | MK # EGTCt1XI[ 編集 ]


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