色々なことを、気の向いたままに。
事象境界線
昔むかし
2008年 05月 12日 (月) 21:56 | 編集
小さいころ
あめふらしを初めて見た時
その不思議な生態に憧れる

雨を自在に降らせるなんて
なんて素晴らしいんだろう

少しだけ大きくなったころ
いもりややもりの違いに大いに悩む

尻尾が切れても平気なのはどっちだっけ

体の内側から変化するころ
雲のとりとめない存在感に
感動を覚える

どこからやって来てどこへいくのか

身長の低さを気にする頃
高い所からの眺めに嫉妬する

この吸い込まれる感じは
一体なんなんだ

何度も登っては
ジャンプしたり
飛び降りてみたり

体育館の骨組みから
見下ろす床は
妙に現実離れしていた
授業を追い出されて
ステージ横の梯子から
キャトウォークへと滑り込む

それは誰にも分からない不思議がある

ある時は
鍵が掛かっている屋上だったり
ホルマリンに囲まれた準備室だったり

ポットとカップを持って
空を眺めたり
何も映らない瞳を見続けた

好きな事を
1するために
嫌な事を
99しなければならない
99の嫌な事をするうちに
好きなことがわからなくなり
この口から発する事を忘れる

今までにない個性に出会う頃
閉じかけていた窓が開け放たれる

それは
あめふらしや
いもりややもり
流れては消える雲
俯瞰された世界
屋上にあるCSアンテナ
ホルマリンの陰で眠る小さな化石

そのどれよりも輝いて
素敵だから
今でも心をとらえて離さない
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